パナソニック ホールディングス株式会社は、身近な家電を中心にした歴史のあるメーカーです。家電製品を作る日本のメーカーが減り続けている現在、三菱電機や日立製作所とともに応援したい家電メーカーですね。
パナソニックの製品は、自宅のエアコン、便座やアイロンなど普段の生活に欠かせないだけでなく、長年、LUMIXのデジカメも愛用させてもらっています。
当記事は、興味を持った対象法人の決算書などの数値を基礎にして、客観的に企業の現状をまとめ、個人的な感想や期待を加え、備忘録的にしたものです。株価や各種指標にも触れていますが、それは企業価値を見るために利用しています。投資判断をするためのレポートではありません。財務諸表の読み方などの参考に利用してください。
2023年3月期 決算短信より
売上高 | 営業利益 | 税引前利益 | |
2022年3月期 | 7,388,791 | 357,526 | 360,395 |
2023年3月期 | 8,378,942 | 288,570 | 316,409 |
2024年3月期(予想) | 8,500,000 | 430,000 | 455,000 |
2023年3月期は増収減益でしたが、2024年3月期の予想は増収増益になっています。2023年3月期の1株当たり当期純利益は113.75円、年間配当金は30円。
2024年3月期の配当は?
基準日 | 第二四半期末 | 期末 | 合計 |
今回発表予想 2024年3月期 | 17円50銭 | 未定 | 未定 |
前期実績 2023年3月期 | 15円00銭 | 15円00銭 | 30円00銭 |
2024年3月期の配当金については2023年8月31日付のプレスリリースで第2四半期末は17.5円と昨年の15円に比べて増配になっています。期末の配当も期待したいところです。配当性向は2022年3月、2023年3月期ともに27%前後でした。最近の株価(2023年9月)は、1,700円前後ですから配当利回りは2%程度、今後は3%くらいは期待したいところですが、成長性を高めて、高利益を期待できる製品を世に送り出すために、当面は投資優先にならざるを得ないでしょう。
30年前と同じ株価
PBRはやっと1倍を超えた程度、PERは10倍には届きません。2023年、株価は上昇していますが、30年前と同じレベル、3,000円を超えた2000年頃の半分です。財務状況は悪くはないので、成長戦略が鍵となるでしょう。誰でも知っている有名な巨大企業であっても、成長性がなく、配当利回りも2%程度では、高配当とは言えません。
成長モードに入るのはいつ?
今日現在(2023年9月29日)、日本企業の時価総額ランキング39位、40位は三菱電機、41位はコマツ。この順位はいつまで維持できるでしょうか?できれば上にいって欲しいですね。6月26日の定時株主総会によると、30年間成長していないパナソニックグループの成長戦略の一つに、事業会社制による意思決定の迅速化があります。まずは、大企業病からの脱却なんですね。期待したいのはその先です。